〜 おまかせマドリード代表 大畠有可の体験ブログ 〜

スペインの生活情報

おまかせマドリード代表の大畠有可です。

今回は、これからスペインでの暮らしを始める方、いつかスペインに住んでみたいと考えている方に向けた役立つ情報をご紹介します。

スペイン生活のポイントと費用

「ワーキングホリデーを利用してスペインに住んでみたい」「スペインに留学して学んでみたい」と思った時、または仕事や家族の事情で「スペインへ移住することになった」といった時、気になるのは「どれくらいの費用が必要なのか、どのような暮らしが待っているのか」ではないでしょうか。

そこで、私自身がスペインでの生活を経験して実際に感じたことや苦労したことを交えながら、スペインでの暮らしについて詳しくお伝えします。

ただし、スペイン全土の生活を一概に語ることはできません。スペインでは各都市ごとに気候、環境、生活スタイル、物価、習慣などが異なります。ここでは、スペインの首都マドリードでの生活を中心にお話ししますので、参考にしてみてください。

スペインでの暮らしの魅力

スペイン語なしで暮らせるのか？

スペイン語を話せない状態でマドリードに来た当初、私は本当に多くの苦労をしました。スーパーで食材を購入しようにも、商品ラベルはスペイン語かポルトガル語のみで何が何だかわからず、適当に選んだものが全く想定外の味だったことも。また、地下鉄のチケットを買うのにも販売機の使い方がわからず、迷った挙句に結局人に助けてもらうことが多かったです。

語学力不足で苦労すること

特に病院探しや医療保険の手続きには苦労しました。英語が通じる医療機関は非常に少なく、専門用語が多いため、スペイン語なしでは対応が困難でした。

日常生活の中でもスペイン語を話せる人が非常に少なく、英語が通じるのはごく一部の専門職の方々（専門医者、弁護士、教師など）。または、裕福な家庭で育ち小さい頃から留学経験がある人でした。そのため、スペイン語なしでの生活はかなり厳しいと感じました。

（※現在では公立学校の幼児部から英語のバイリンガル教育が定着しているため、若い世代では英語が話せる人々が増えてきています）

マドリードの仕事事情

スペインで仕事を見つけるコツは？

スペインで仕事を見つけるためにはスペイン語の能力が不可欠です。私自身も、スペイン語をしっかり学ぶまでは選べる仕事の幅が限られていました。

最低限必要なスペイン語のレベルはB1–B2（大学入学レベル）で、仕事によってはビジネス会話や書類作成ができるレベルも求められます。また、スペイン文化への理解も非常に重要です。スペインでは、どれだけ高学歴であっても、文化を理解できていない日本人はなかなか雇われません。例えば、接客の仕方、話し方、連絡の取り方など、細かな文化的な違いを理解していることが求められます。

スペインの平均収入は？

スペインの平均的な収入は、日本に比べて高くはありません。例えば、飲食店のウェイトレスやZARAの店員など、週40時間働いて月収は1,280ユーロ程度が一般的です。チップ制度もありますが、高級レストランなどで働く場合を除き、大きな収入にはつながりにくいのが現実といえます。マネージャーに抜擢されたとしてもプラス200ユーロ程度です。

高収入を得られるのは専門職（専門医者、会計士、建築家、弁護士、ITエンジニア、国際貿易など）。また、スペインでは個人事業主として働く人が多いのですが、その理由は一般的な会社社員の平均月収よりも稼げるからです。会社側も契約社員を雇うより個人事業主を雇った方が経費をかけなくて済むため、個人事業主に仕事の依頼がまわるという一面もあります。

スペインで平均的なお給料が安いのはなぜなのか、それはスペインの法定最低賃金があるからです。これが上がればお給料も平均的に上がるのですが、スペインの会社は最低賃金さえ払えば問題がなく文句も言われないため多くは払おうとしません。

スペインの法定最低賃金（SMI）

スペインの法定最低賃金（SMI）は、2024年時点で月額1,134ユーロ（総支給額）と設定されています。この金額は通常、年間14回払い（12回の月給＋2回のボーナス）で支給されます。

しかし、ボーナスを含まず12回払いで受け取る場合、控除後の月額手取り額は、1,323 − 84 🟰 1,239ユーロ。

※法定最低賃金について詳しく知りたい方は、ブログ記事「スペインの失業率」をご覧ください。→ 近日公開

マドリードの天気

スペインの食文化

毎月の生活費

光熱費

ガス：冬季…€50–€100、夏季…€20–€40
電気：夏季…€60–€100、冬季…€80–€150
水道：月€15–€25（集合住宅で定額制の場合も）

通信費

携帯とWi-Fiセットプラン（30GB）：€30–€50
光回線：€40ぐらい

家賃

シェアハウス：1部屋€500–€600（光熱費込み）
1人暮らしのアパート： €1,000以上（場所や広さによる）

スペインの多くの家には、エアコンが設置されていません。これは昔からの文化であり、スペインではエアコンよりも天井にシーリングファンを設置するのが伝統的なスタイルです。
日本から引っ越してきてスペインの家にエアコンがないことに驚く方も多いですが、これもスペイン特有の住文化の1つと言えるでしょう。
もし部屋にエアコンを設置したいなら、大家さんに確認を取り、自分自身で取り付けなければなりません。

マドリードの住まい

シェアハウス事情

スペインでは、学生や社会人を問わず、多くの人がシェアハウスを利用しています。その理由は、1人で家賃を負担することが難しいからです。

シェアハウスなら、1部屋あたり平均500～600ユーロ（光熱費込み）で借りることができます。大きな住居の各部屋を複数人で分けて使うというスタイルで、経済的な負担を抑えられる、ほどよい交流がある（スペイン語の日常会話が上達する）、1人暮らしでは家賃が高くて手が届かないような好立地物件に住める、といったメリットがあります。

マドリードでの休日の過ごし方

おまかせマドリードからのアドバイス

～スペイン生活の魅力とコツ～

スペインでの生活は、初めは少し戸惑うこともあるかもしれませんが、慣れてくると非常に暮らしやすい場所です。

より快適に暮らすには、文化や習慣を理解することも大切。たとえば、お店が閉まる時間や「シエスタ」と呼ばれる休憩時間、食品が安くなるタイミング、どこで何を買えばお得かを知るだけで、日々の生活が格段に豊かなものになります。

限られた予算の中で生活する学生の方にとっては、これらの知識を活かせば、大きな節約が可能です。また、スペイン独自の食文化や生活スタイルを楽しむことで、日本では得られない新たな体験が広がります。

私、おまかせマドリード代表大畠も、スペイン移住後にこれらを1つ1つ学びながら生活を築いてきました。

皆さんもぜひ一度スペインを訪れて、その魅力を直接感じてみてください。

スペイン生活をサポートします！

おまかせマドリードでは、生活サポート相談（60分/ 税込72.60€）を行っています。スペイン生活の知識やコツを分かりやすくお伝えしますので、不安なこと、わからないことなどがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。